暮らしの手帖 花森安治が創刊

 これはあなたの手帖です。いろいろのことがここには書きつけてある。この中のどれか一つ二つはすぐ今日あなたの暮しに役立ち、せめてどれかもう一つ二つはすぐには役に立たないように見 えてもやがてこころの底ふかく沈んでいつかあなたの暮し方を変えてしまうそんなふうなこれはあなたの暮しの手帖です

「暮らしの手帖」は、戦後間もない1948年、「もう二度と戦争を起こさないために、一人ひとりが暮らしを大切にする世の中にしたい」

そんな理念のもとに創刊しました。上の言葉は、初代編集長の花森安治が創刊時に書き記し、私たちが変わらず胸に刻む思いとして、ここに掲げています。

親に、「暮らしの手帖」がいい感じなんだー。」と」言って見せたら、「え?おばあさん?」って言われてしまいました。(笑)
 「おばあさん…。と言うか、やはり暮らしを楽しむって大事だと思うんだよ。」と言うのですが、怪訝な顔をされてしまいました。

 20代30代に選んでいた雑誌は、「姉CAN」「CLASSY」なのを知っているのです。40代に入って、見る雑誌が無くなってしまっていました。40代独身の女性の見れる雑誌って結構少ないのです。

 「思想」「理念」というものが胡散臭がられたり、野暮ったい理想論のように思われ、アレルギーもあるでしょう。でも、その愚直さがいいなと感じます。
 気になるのは、どうしても「女性目線」「女性の編集者」が多い事。そもそもそれは意図的なものなのかもしれないです。でも「男性にも男性の生活を楽しむ、方法や生活がある」と思います。「女性が社会進出すること」「男性が家事や育児をすること」そういう事が、求められている時代で、「女性性とは、男性性とは?」という問いも生まれてくる疑問です。

 例えば、私の東京の方の祖父と祖母は、家にアトリエを作り、そこで絵を描いてみたり、祖父は大きなウィスキーのボトルに入入った、小さな材料で出来た美しい帆船を作っていました。
 また、農業を営む上司からも沢山の発見を頂いています。
 男性目線の「暮らしの手帖」ももっと記事にして欲しいですかね…。
 私は「暮らし」は大事だとは思うけど、それが、「女性(主婦)の家事・育児を応援する」と言うような傾向には、needsとしてどうなのかなとは思います。勿論、手間暇をかけて料理や洗濯、掃除をしたり、子育てをすることは本当に幸せだと思う。でも、じゃあなぜ、「女性の権利」とか「女性のキャリア」等が言われ初めて久しいのか、そうしてやはりそういうものがまだまだ受け入れられていないのか?そういう部分は突っ込みたいところです。

あー!そうなのか!「暮らしの手帖第一号 新しい婦人雑誌」とありますね。そもそも女性向けなのですね。まだまだ「暮らしは女性」という感じだったのかもしれません。そこはもう、線引きを止めるのも必要かなあ。