「職業に貴賤は無い。」と本当に思っていますか?

生活援助従事者研修に参加中。

 コロナで働き口が無くなったり、自分の身体的・精神的理由で「仕事」が続かなかったり、理想の仕事に出会えなかったり…「仕事」に絡む悩みは多いと思います。
 特に、生活の中に「仕事」が切り離されがちな現代においては、子ども達は「仕事」のイメージがなかなか思いえがけていないまま、何となく、「弁護士とか医者になりたい、お金持ちだから…。」などと言ってしまったりするような所もあるかもしれません。(これは、あくまで私見です)
 各いう私も、「仕事」のことをずっと悩んできました。で、ある時に気づいたんです。「ホワイトカラーで、高収入の仕事を無意識に望んでいな…。」とまあ、安定しているとか、好イメージの職業と言うのもあるけれど、そういえば、昔「キャリアウーマン」になりたいとか言ってスーツを着て颯爽とヒールで歩くイメージしか持ってなくて、何のキャリアかなんて考えたことも無かった。
 もしかしたら、「工事の現場監督」になって、作業着姿で歩いていてもキャリアウーマンだし、スーパーのレジのキャリア8年とかのキャリアだってある訳で…。
 結果、私は色々な職業を転々とすることになり、幼稚園教諭として挫折したかと思えば、医療事務をしたり、カフェでウェイトレスをしたり、農園で園芸をしたり…。そして、今になって「生活援助従事者」になる研修を受けています。

「生活援助」とは、入浴・排泄・食事などの直接利用者さんの体に触れる援助でなく、食事を作る、洗濯・掃除・買い物などの、「生活」を援助することです。これから、日本は「超高齢化社会」を迎えて行きます。無視できない分野に、何故か首を突っ込んでいる運びに、なんだか笑ってしまいます。学ぶことは多く、人ととしての「尊厳」を守ることを口を酸っぱくしたように教えられています。
 「介護」って、「お世話したらいいのよね。」と思いがちですが、かなり高度な感情労働と技術が求められます。「老い」や「死」とどう向き合うか…そういうことも考える職業です。
 「料理・洗濯・掃除・買い物」…一つ一つはどうってことも無く見えるけれど、そのことが老人や障害ある方の為に役立つと思うと、人は、何かはできてお金を貰えるのでは?と思います。
 学校で教わる事は、ここでは役に立たないかもしれない。一人の「老いと死」を迎えようとしている老人と週の1・2時間「生活援助」を通して触れ合う。「どういう声掛けをしようかな?」と自然に考えられる人でいたいです。

基本は、生活することお金を稼ぐこと。
とりあえず、シンプルに考える。
2021/8/17